いつでもコッコ日和 第20号

新しいコッコ達の一部が産卵開始!!

5月生まれのコッコ達の一部が卵を産み始めました!!産み初めまで5か月半ほどです。ただまだ11月15日の時点で全体の5分の1に満たないコッコ達なので、みんなが産み始めるのは6か月から6か月半位かなと感じています。産み初めまでの期間としてはちょうどいいように思います。

通常、大規模養鶏場では生まれて120日令(4ヶ月)位で卵を産み始め、90%という高い産卵率から徐々に低下し、産卵率70%位に落ちる560日令(1年半ちょっと)前後に廃鶏として処分されるといいます。

1年目に初めて試しに飼ったコッコは産み初めまで5か月ほどでした。今から思えば比較的高カロリー高タンパクの餌で体の大きさ的には早く成長したのですが、急に育って中身が伴っていなかったのか、産み初めの頃は小さい卵でした。しかも黄身が2つ入っている卵も結構ありました。2つの黄身が入った卵自体には問題はないのですが、体がしっかり成長しきっていないコッコ達から産まれることが多いようです。産卵を急がせるのではなく、もうちょっとゆっくりじっくり育てていきたいと反省しました。

2年目の昨年はその反省から、ほんのちょっとの差なのですが低カロリー低タンパクの餌でゆっくりじっくり育てるよう注意しました。その結果、産み始めまで7か月ほど、みんなが産み始めるまでは8か月ほどかかりました。卵ははじめからしっかり大きいものでしたがちょっと日数がかかり過ぎのように感じました。じっくり育つために必要なカロリー・タンパクがギリギリで、成長が遅めで一部のコッコ達はちょっと弱い子に育ってしまったようです。1年目と2年目の間くらいがちょうどいいかなと反省。

それで今年は過去2年の反省を生かし、低カロリー低タンパクながら昨年よりはちょっとずつ増やしたいわば中カロリー中タンパクで途中経過も注意深く見ながらじっくりしっかり育てました。卵も昨年よりは小ぶりなものの初めからきちんと出荷できる大きさのものを産んでいます。もちろん5月生まれの残りのコッコ達の産み始めの様子や6月生まれのコッコ達の様子も見てみなければ結論を出すのはまだ早いですが、餌の割合としてはかなり改善され、ちょうどいいかなと感じています。何よりも体調を崩す子がほとんどいないというのが大きいです。

このようなことを見ると餌の配合はつくづく大事だなと思います。放し飼いで夏場は昆虫などを捕まえて食べていますがそれで栄養過多になることは絶対にないので。そして自分たちの養鶏のスタイルに合わせで調整できるよう、自家配合の大切さを感じます。もちろん配合に失敗するとコッコ達に重大な影響を及ぼすので慎重さが必要なのですが。

 

餌ひとつでコッコ達に大きく影響するなと感じたことがありました。

鶏にとって良質なカルシウムはとても重要です。特に産卵している雌鶏にとっては十分な量が必須です。まだ飼い始めの頃、入手できる牡蠣殻を与えていましたが、色々調べた結果、牡蠣殻の採取方法や処理方法などによって品質に大きな差があることが分かり、安心して与えられる牡蠣殻を購入し餌に配合しました。それから半月ほどして、卵の殻に変化が。殻が薄かったりいびつだったりするものがちょっとずつ増え始めました。鶏舎を注意深く見たところ、牡蠣殻が食べつくされずにちょっと残っていることが分かりました。粒が大きく食べ残しがあったようです。慌てて細かく砕いて配合するようにしたところ、半月後には以前よりしっかりした殻の卵を産むようになりました。

また、昨年、体調を崩す子が続けて出た時に、餌に混ぜるタンパク質の割合を少し増やしました。そうすると、元気になったのですが、産卵率も一気に増えました。体調を崩さない程度にタンパク質の配合を調整すると産卵率はじきに落ち着きました。

このように餌の配合ひとつで大きく変わります。コッコ達の体に負担にならないよう気を付けながら、しっかりした体に育つよう、バランスに細心の注意を払っていきたいと思います。

ちなみに1年目のコッコ達は生まれて2年半が経ち産卵率は落ちているものの、まだしっかりと卵を産んでいます。殻が多少いびつなものの割合がすこしずつ増えてきましたが、業務用としてレストランなどで使っていただいています。また、COCCO相木では初めから産卵率は70%ちょっとを目指していますので、ゆっくり長く産んでもらえたらと思っています。

 

まだまだ餌の配合や種類など完全ではないので、自然で安全なものを与えるという大前提のもとに、コッコ達の健康のために今後も改善していきたいと思います。