いつもでコッコ日和 第21号

コッコ達の冬支度が進んでいます…

前回のコッコ日和では餌の配合割合の重要性について書かせていただきました。

COCCO相木は独自の割合で配合し発酵させた発酵飼料をメインに与えています。季節やコッコ達の成長段階に合わせて配合を変えており、これにはコッコ達に必要な栄養素が一通り含まれています。

 

発酵飼料以外にもCOCCO相木は、昆虫などの動物性たんぱく質、そしてできるだけ新鮮な緑餌が重要と考えています。発酵飼料の中には必要なたんぱく質は含まれているのですが、それは基本的に植物性たんぱく質です。多様なたんぱく質を摂取した方が良いということでできるだけミミズなどをあげるようにしている他、コッコ達が庭で地面をつつき昆虫などの動物性たんぱく質を摂取できるようにしています。これは栄養面からだけでなく、自由に食物を摂るという精神的な観点からも重要ではないかと思います。

そして太陽をいっぱいに浴びた緑餌はビタミンや食物繊維だけでなくミネラルなども含まれていて総合栄養食となっており、血液を弱酸性に保つ効用があるなどコッコ達を健康に育てるために欠かせないものです。緑餌はコッコ達が本能的に欲するもので、COCCO相木では生まれたばかりのヒヨコの時から緑餌を与えており、喜んで食べています。発酵飼料と緑餌を同時に与えると緑餌の方から食べるコッコが多いほどです。一生懸命発酵飼料を作っている身としてはちょっと複雑な気分になりますが…。

 

夏場は基本的に刈りたての緑餌を毎日大量に与えています。緑餌入りコンテナを積んだ軽トラックが近づくとコッコ達が一斉に集まってきて我先にと草をついばんでいます。

ただ、ここ信州の北相木村の標高1100mの冬は最低気温マイナス15度、日中も氷点下の真冬日が何日もある場所です。コッコ達は寒さには強いので元気に過ごしていますが、地面は凍り付いています。新鮮な緑餌は手に入らないのでこれには毎年苦労します。

「新鮮な」というのは無理ですが秋に白菜を大量に育てて凍り付く前に収穫し、できるだけ干して水分を飛ばしてストックし、冬の間中、ここから緑餌を与えるようにしています。先日、冬支度として白菜の収穫を行いました。これを毎日40キロほどあげていきます。今年は白菜だけでしたが、多様な緑餌の確保ということで、来年はカボチャなど他のストック野菜も検討していきたいと思います。

毎日の新鮮な緑餌を確保する用地やその労力などを考えると、大規模な養鶏場で緑餌を大量に与えることは難しいのではないでしょうか。COCCO相木では飼育羽数はお世話できるだけに限っていますし、十分に採草地も確保していますので、全羽数に与えるだけの緑餌を収穫できます。

毎日の緑餌の確保には夏場・冬場ともに大変労力がかかりますが、緑餌を見て大慌てで集まってくるコッコ達、そして、そのコッコが撒いた緑餌に嬉しそうに食いつく姿を見ていると大変だけど明日も頑張って取ろうと思えてきます。

 

ただ冬場に与える白菜では黄身の色が薄くなり白っぽくなってしまいます。黄身の色と栄養価には相関関係はなく、黄身が白っぽくても栄養的には十分なのでご心配なく召し上がっていただければと思います(^^